この前の話の結末

何が起こったか

 地元に残る同級生でプチ同窓会が催された。

学生時代地味っ子だったbさんが見事にモダンな美人に変貌しており、私を含むボンクラ3名が惚れるという事態に至った。

直接的な方法にてデートにこぎ着けた私。自問自答の精神世界に潜り込んだ友人1。人脈を使い外堀を埋めんとする友人2。

こんな三つ巴状態に突入した。忘れたとこもあるし書きたくないこともあるが、できるだけ書きたい。

 

私の行動1

 その後、何度か連絡を取り合い「飲みたい!」と言われたので飲みに行くことになっていた。それまでの期間、楽しみがあるのはいいことだなあと感じていたし、仕事は時間つぶしにちょうど良かった。浮かれていた。

私は適度なリードタイムをあけたうえで散髪に行き、オシャレすぎず安すぎない店を予約し、当日は死ぬ気で仕事を終わらせ定時にあがった。

 仕事のままの格好でbさんを迎えにいくと、bさんも仕事終わりの格好だった。初めて見る典型的な事務員さんの服を着たbさんからは、大人びた疲労感とそれでも私を見つけると小走りしてくれる優しさがあった。「お互い制服だね」駅前の大通りを走る車の音を後ろに、bさんの声が聞こえる。大人になったことの気恥ずかしさと、もう目立たないメガネっ子と目立ちたがりの馬鹿ではないことに寂しさを感じた。

「行きましょう」私はうやうやしく助手席のドアを開ける。bさんが笑ってくれたので安心した。

 

私の行動2

 あまりの寒さで目が覚めた。全身に感じる水の冷たさが意識をはっきりとさせた。

八海山を一升瓶で頼んだところまでは覚えている。そして、その一升瓶は稲刈りが終わったベショベショの田んぼで私と一夜を共にしたようだ。当たり前の話だが、bさんはいなかった。

 

 幸い、財布は近くに落ちていたし、スマホはぽっけに入っていた。スマホを見るとAさんから信じられないほどの通知が来ており、最後にはbさんを連れて帰ったとの旨が記載されていた。面倒になって返信はしなかった。とりあえずニヒルにタバコをふかして自尊心をつなぎとめようとした。タバコの火を消すときに、私は放り出していた足を直し、土下座をするような姿勢で勢いよく水溜りに顔ごと突っ込んだ。

 

 知っている居酒屋の裏であることがわかり、グシャグシャ音をたてながら田んぼを歩いた。泥の臭いがきつく、口の中は明らかにゲロの味がしていた。運転席に乗り込んだ時に、誰もいない助手席を強く意識した。

家に帰ると、泥まみれで一升瓶を片手に帰ってきた孫を見て祖母が泣いた。

 

その後の諸々

 Aさんと会ったときにひどく怒られた。Aさんが語った諸々については書くに堪えない。

 

 

 

 Aさんとタッグを組んで再度の飲み会を計画した友人2がどうなったかは大して知らない。

何度か飲み会を開いたらしいが、うまくいかなかったようだ。

私が失脚したことをいいことに、悠々やっている間にbさんに彼氏ができたらしい。

どんな人なんだとAさんにきいたら、「年下で酒癖の悪くない人」との回答を頂いた。うるせえこのデブ黙ってろ。

反省会

 一連の事件への哀悼の念を込めて、反省会が催された。

何のことはない。要は友人1と2が、ただ一人bさんに惚れて不祥事を起こしたと思っている私に、自分たちの思いと行動を打ち明けたいがための会であった。その日まで酒を断っていたこともあり、ぶり返した失恋の苦渋を肴にぐんぐんと日本酒を仰いだ私は、出席していた友人6名に向かって演説を打った。幸いにも友人の1人がその動画をとっていた。以下全文ママである。

 

 

 俺はこの事件を重大なものと受け止めている。まだまだこの事件から学べることがあるんじゃないかと思う。大体なんだ。このメンツの中で三人惚れるってのはどういうことだ。バカなんじゃないのか。久しぶりに会ったらちょっときれいになってました、でアワワワし始めるってのはどうなんだ。しかもだ。しかも、あげくの果てにさっぱりダメで、どこぞの年下なんぞにクスねとられるってのはどういうことだ。アホか。お前は、うらやましくないのか。悔しくないのか。俺は死ぬほど羨ましい。何が違うってんだ。こっちだってあくせく働いてるっていうのに何だってんだ。俺は理不尽だと思う。俺らがこんな惨めったらしい思いをしているってのに、どこぞの年下はbさんとよろしくやってんだぞ。なんじゃそりゃ。どこの糞野郎だ。バカか。ふざけんじゃねえよドアホ。どうなっているってんだ畜生め。

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コメント

  1. お疲れ様です sake
    2つ前の話の高松さんとこの話は無関係でいいのかな……?

  2. @ろくでなし003 
    高松さんのは高校のときです。
    これは最近の出来事になります。

  3. 瓶はその後どうなりました?

  4. @う゛ぁ 
    持ち帰り可の店だったため、家で飲みあげました。

  5. なんや青春やんか hikuine
    ええ話やなあ sake

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