正義マン登場によりニコ生の『際どい面白み』とともに良配信が消えていった話

正義マン登場によりニコ生の『際どい面白み』とともに良配信が消えていった話

良かった頃のニコ生は一歩引いたスタンスで物事を見る許容力のある者が集っていた。

 インターネットが身近にある現代日本。かつては現実を生きる者がネットに別の自分を作り上げて愉しむ物であったネットが今や現実を別の自分で乗り切り、ネットで本性を現すようななんとも切ない流れを感じさせるやり取りがツイッター等を見ていると見えてきたりしてしまう。

 インターネットがここまで浸透していない頃、ネットに対するイメージはどこかグレーがかった色で見ていた気がする。

 ブラクラやグロ画像、そしてウィルス。蔓延していたそれらを何度食らったことか。ネットという物はなんて怖い物なんだろう、そう思っても止められない中毒性がそのグレーな部分にあったと思う。

 本来有料の物がネットに潜るとポロッと落ちていたりする。それをフヒヒと拾ってしまう今では考えられない価値観。いつのまにか自分もグレーに染まっている、というような人が沢山いた。

 そういう人たちは悪いことだとわかっていながらもそれを拾い、箱を開けば全然違う危険物が入っていたりという戒めを受け、反省と後悔を繰り返す中で許容力を磨き、一歩引いたスタンスで物事を見ることを覚えていく。

 そんな一歩引いたスタンスで物事を見れる人たちが2ちゃんねるに住み着いてしばらくした頃、ニコ生が始まる。

横山緑が生み出したガチアンチという正義マンの走り

 ニコ生は2ちゃんねらーの観察対象となり、一歩引いたスタンスで楽しんでいた。

 そこに今ではゴミドリ、性獣などと呼ばれる横山緑という配信者が現れる。

 彼の外配信は元AV男優だったからか映る構図を完全に把握した撮り方をしていて、自分の顔を映しながら背景にある面白ポイントをしっかり画面に収めることが出来ていた。

 面白ポイントというのはだいだい街で見つけた変な人なのだが、見つけるたびにあえて後ろに映り込ませようとするのを当時鼻をほじりながら面白がって観察していたわけだ。

 今の感覚だと知らない人を勝手に撮るのは良くない!となるところを当時は勝手に映り込んだ物という体でリスナーをも巻き込んだ一種のプロレスを楽しんでいたわけだ。

 そんな頃、インターネット利用者も多くなり、一歩引いたスタンスの者の前に躍り出て主張しだす者が現れる。

 そういう距離感の近い者は信者にもなりやすければアンチにもなりやすい。

 まずは信者となったその者らは下品なだけで何も面白くないコメントや、逆に持ち上げてこちらを冷めさせるコメントを打ち出す。とにかく緑が好きでお近づきになりたい感プンプンな者が実際接触して本人が設定していた暗黒ルール(馴れ合い禁止等)を破る行為を犯したりと荒れる要素が溜まってきた頃一気にガチアンチが大量湧きする。

 外配信をすれば勝手に人を映すなと通報。お店に入れば勝手にお店を撮るなと特定して通報、お店への祝電(イタ電)

 人気企画のテレクラ配信も当然すぐ祝電(イタ電)

 そんな流れになっているのを見ていた他の配信者もびびって外配信をしなくなる、しても自分の顔しか映さなかったりずっと地面を撮っていたり。

 京都に来ましたーという健全な配信者の外配信を見てみたら景色を映さずずっと地面を撮っているという…京都見せてくれ!

 景色を映してくれる配信者がいても知らない人が映り込むとすかさず流れる「知らない人映さないで!」というコメント。

 合言葉は「肖像権の侵害!」

 顔出し配信者に対しての「キャプられて晒されるリスクを考えろ!」

 そもそもそんなことをやるのは日本人だけみたいな記事をどこかで読んだ。

 日本人は顔にコンプレックスがある人が多いのか『攻めるならソコ』みたいな感覚なのだろう。海外では顔出しがデフォらしく、他人の顔にそこまで執着しない。

 日本に湧いてる正義マンが顔を勝手にキャプり、出会い系に登録して言う「ホラ!こういうリスクがあるんだ!」

 こういう類の者が湧き出すことによりネットにあったグレーな部分の面白さは失われ、全方面に配慮し、健全を装った何も面白くない信者の集まる馴れ合い配信に変貌していったのです。

おまけ

 ちなみに『際どい面白み』という点で覚えている神回はキプロスという配信者のテレクラ配信が最高に面白かったなぁ、と。おばちゃんとホテルまで行ったけど寸前でやっぱおばちゃん相手はキツイと思ったのか喧嘩しておばちゃんを置き去りにして帰った、みたいな。うろ覚え。

 キプロスはその後芸人になって一回テレビに出た時しっかり笑いを取っていたのを思い出す。今はどこで何をしているかはわからない。

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コメント

  1. なるほどそんな時代があったんですね
    今となってはもう写していても問題ない時代に入ってきたと思いますが
    これは有名Youtuberなども多く外配信を行うようになったからでしょうか

  2. @ネコム 嫌がらせを目的としたアンチというのは『叩いて良い流れ』になった時に全力で行くもので、その流れというのはだいたい数で決まると思っております。
    正義マンであってもファンの数に押されて言う気にならないってのがあるんじゃないかと。
    だからこそあまり知られていない自分の好きな配信者のところに嫌がらせをする人がやってきて肖像権の侵害を吠えられるその前に他人を映さないよう助言をするパターンもあるかと思います。

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