昔友達のミク友が開いたBBQオフ会に行って意識の低さを露呈した話

昔友達のミク友が開いたBBQオフ会に行って意識の低さを露呈した話

リア充御用達時代のmixi

 時はmixi全盛期、今は陰キャ糞ゴミネガティブ底辺GABUの民と化している自分は当時どちらかというと陽キャ寄りな感じの位置にいて遊び呆けていた。
 今だと遊びの企画を立てる場合グループラインで予定も合わせて〜なんて流れでいっぺんに決めるところを当時はmixiで企画を立ち上げて後はメール、みたいな流れだった気がする。
 mixiの良いところは『完全内輪コミュニティ』であったところ。それを声が大きい外野のアホがやれフェイスブックだのやれツイッターだのと比べてごちゃごちゃ言い出してそれを真に受けた運営のアホがそっち寄りにシフトしていってどっちつかずのまま変なやつが入り込むことにより今まで居た人は去り、フェイスブックやツイッターに居た人はそのままフェイスブックやツイッターにとどまるという。結果mixiにはおじさんおばさんだけが残った形になってしまった。
 『色による住み分け』をわかっていないとこうなってしまう。そもそも声の大きいユーザーの言うことを真に受けるような芯の弱い運営じゃこうなってしまう。ニコニコと同じ。
 側から見たら嫌な感じのする足跡機能も中に居た自分らにとっては便利なものであった。
 どういうことかというと、マイミクは全員自分の知っている人であり、マイミクのマイミクを追っていくと自然に足跡が付いて最初の繋がりが出来る。
 そしてマイミクと遊んだ時にその人の話をするとすぐリアルに繋げることが出来る。新しい友達が作りやすい。全てがオープンなフェイスブックと違い、招待制で閉じられた世界でのオープン感。リア友を介した接触による安心感。当時の陽キャにとってそんなmixiは非常に便利なツールであったわけだ。

『走り屋』という人種

 mixiではリア友かそのリア友のマイミクとしか遊んでいなかったのだが、ある日
「会ったことのない人が開いたオフ会に一人で行くのが怖いから」
 という理由で友達に誘われ、知らない人だらけのオフ会に行くことになってしまった。
 意識の低い自分としては人見知りな面もあり、マイミクですら無い人たちと海に行くとかこっちのが怖ぇーよ!とか思いつつ、また一人自分と同じ状況になり得る部外者の友達を誘って、いざとなればこじんまりとこっちはこっちで楽しんじゃえばいいやといったノリで参加した。

 集合場所に着いた我々3人を迎えてくれたのはおっさんとおっさんとおばさんとおばさんとおばさん。その年齢層の高さに萎えとともに微かな安堵感も覚えた。何のコミュニティなのかは覚えていないがそういえばその時もうすでにmixiは衰退が始まっていた時期だった気もする。

 話によると現地集合する4人グループがいるとのことで、我々3人は青葉真司(放火犯)似のおっさんとその青葉真司似のおっさんと仲の良いおばさんとともにおっさんの車へ乗り込み、残りのおっさんとおばさん2人は別の車でと二手に分かれて出発した。
 運転席におっさん、助手席におばさん。若干アウェイ感を浴びつつ我々3人は後ろの席に並んで座っている。その姿は正に借りてきた猫の様。
 前のおっさんとおばさんが楽しくお喋りしている中、我々はコソコソとこっち側の内輪話を始めていた。完全に分断された前と後ろ、交わることの無い2つの話題が繰り広げられる異様な空間。意識の高い人であればこの不自然な空気を打破するべく話を振っていくのであろうが、自分は当時からその辺の意識が低く、寧ろそういう『ちょっとおかしな状況』を持続することがとても可笑しく感じられてその状況をすっかり楽しんでいた。
 前で話されている話題に聞き耳を立てているとわかったのが、このおっさんは『走り屋』だということ。どこどこのオービスを時速200キロ超えでピースしてやったぜ的な話をしていて、それを横のおばさんがスゴーイなんて言って笑っている。
 
 あ… と何かを察した我々は少々笑みを堪えながらこれがmixiのオフ会かといった共通の感情を語らずとも共有していたと思う。
 『走り屋』というと何か格好の良いもののようなイメージがあるかもしれないが実際のところ真逆で、かなり格好の悪いものが多いのが現実。18で地元を出た後、始めての里帰りをした時に地元の同年代が見事に全員『走り屋』になっていた自分の実体験なのでこれはマチガイナイ。
 追うのは最速タイムではなく女のケツ。行動範囲は峠ではなくナンパスポット。着ている服は革ジャンではなくユニクロ、どこで買ったのかわからない趣味の悪い柄シャツ。
 ダサいやつの方が圧倒的に多いのが『走り屋』
 連れてる女もバカっぽい尻軽だらけ。ビッチと呼ばれると喜びそうな連中。
 今助手席に座っている女もまさにそんな感じのまま歳を食った系の人であった。
 別に悪い人ではないので特に嫌いってわけでもないがだいたいそっち系の人は選民意識の強い人が多いので今のこの前後で分断された状況にも納得がいってしまった。
 そもそもこれが逆の立場(こっちの集まりに新顔が現れる)であれば間違いなく主催側である自分らが新顔を中心に場を作っていくだろうに、この人たちを眺めているとやはりそういうのが苦手な人たちなんだなと感じた。

 分断されている状況が続いて流石に気まずくなったのか、やっとおっさんが話を振ってきた。あまのじゃくな自分は、そのおっさんなりのお心遣いにすんなり甘んじては面白くないと“素っ気なく返す”という禁断の行動を取ると一瞬間が空いて、それは良くないと察した友達がその素っ気なく棄てられた話題を拾い、分断を見事に解消していて意識高いなぁなんて感心してしまった。自分が一番タチ悪い気もしてきた。

男2女2の若者4人グループとの合流

 おじさんおばさん特有の「若いなぁ」なんてありきたりな台詞も交えつつ、緊張もほぐれてそこそこ仲間に入れた感じのまま現地近くの待ち合わせ地点へ到着。
 コンビニの駐車場。特に買い物をする必要も無かった我々3人は後部座席に座ったまま合流する4人を覗き見る。
 我々以上に若い男2人に女2人。専門学生らしい。ここに来て始めて心が浮き足立つ。
 若者特有の『同世代みんな仲間感』
 歳を重ねた今なら特に感じるこの感覚。若者とはおそらく極端な年上に対して自然にバリアを張る生き物なのだと思う。ただ自分が近寄り難いオーラを纏っているだけなのかもしれないが。
 
 若者4人グループ、ミキ(芸人)のお兄ちゃん似のおっさんとおばさん2人、そして我々3人と青葉真司似のおっさんにおばさん1人が乗った3つの車で目的地の海へ到着。
 砂浜がブワーッと拡がってムキムキ半裸お兄さんに水着ギャルがキャッキャやってるキラキラしたイメージを頭に浮かべていたがそこは岩、岩、岩。完全に岩場。ギャルもいないムキムキもいない、というか人がいない。おっさんの穴場スポットなんだと思う。
 想像していた海と違って少々戸惑ったが連れてきてもらっておいて贅沢は言うまい。
 おっさんの車から道具を運ぶ面々。若者グループとは距離を取ったまま様子を伺う。
 カップルなのか?だ、だぼーでーと(ダブルデート)なのか?我々3人はそれを推理して楽しんでいた。
 意識が低いとはいえ、重い道具は持ちたくないなど言えるはずもなく、率先して重い道具を運ぶ若い男2人を先に行かせた後に残り物を運ぶというなんとも意識の低い行動を自然に取っていた。

意識が低い立ち回り術『やりたいやつにやらせとけ』

 テントやらタープやらの設営が始まる。率先して動く2人の若者2人の張り切り具合を見ていると疑問が晴れてくる。

 『カップルじゃないなこれ』

 アピールの仕方が初々しい。女の子2人放ったらかし。
 そんなよく働く若者2人を利用して楽な方へ楽な方へと自分は動いていた。
 こういう場面では必ず玄人ぶる人が玄人ぶってイキっちゃってたりするのでそういうのを見越して全部お任せする行動。この場面ではミキのお兄ちゃん似のおじさんが玄人の立ち位置で指示を出し、若者が動く。
 BBQというかキャンプにおいても言えることだがテントの設営から火起こしまで、あんなのはっきり言って原理さえわかれば誰でも出来るものなのだ。
 だからこそそのこと自体を知らなそうな本当の初心者がいる場面では、玄人にとっての自分を誇れるその場をこっちが持ち上げながら譲るのが大人の対応。
 「さすがっすねー」
 「ほー!プロってますねー」
 持ち上げるとどんどんいろんなことを勝手にやってくれる。
 女の子は野菜を切っている。手持ち無沙汰になった自分と急に招集した方の友達はここぞとばかりに海へと走った。内陸育ちの自分にとって海とは見るだけではしゃいでしまう魅力的な場所であった。
 ハーパンをハイレグ状態にまで捲り上げて海と戯れた。カニを追いかけ、藻をむしり取ってはぶん投げる。小学生みたいにはしゃぐ我々。自然が大好きだ。
 ふとみんながいる方を見ると何やらもう始めちゃっている。ビール(第3種ビール)片手になんか食っている。
 酒だ酒だとダッシュで戻る。もう宴は始まっていた。

明かされる4人グループの関係性

 4人の若者に対して気になることを聞く時はまだ来ない。まともな人間はそんな野暮なことはいきなり聞かない。
 酒が入り、気持ちが良くなってきた頃、男の方の若者2人がいなくなった。ミキのお兄ちゃん似のおじさんが見つけたこの穴場ではアレが獲れるのだ。トゲトゲの、黒い、うんこみたいな美味しいやつ。アレを獲りに行った2人。
 若い女の子2人がここに残っている。時は来た。一緒にいるときに聞くと気まずくなってしまうであろう問い。
 「え、だぼーでーと(ダブルデート)なの?」
 案の定2人は笑い飛ばしながら違う違うと、なんだか哀しい気持ちになったがここぞとばかりに男2人をアゲてあげる。
 2人は一生懸命率先して働いていてカッコよかったやろと、どうにか彼らの恋を成就させてあげたかった。
 女の子は完全にその気は無い感じ。哀しい、哀し過ぎる。
 収穫した物を持って帰ってくる若者2人。黒い、トゲトゲした、美味しいやつを獲って2人は帰ってきた。その姿はとても勇ましく、少々誇らしげな表情になっていた。
 はしゃぐ女の子。嬉しそうな男の子。焼いて食べたトゲトゲの黒いアレはなんとも塩辛かった。

 あぁ青春。酒が進む。コソコソ話した男2人はとても消極的で、好きなんやろと問うてもイヤイヤ自分には無理っすわなんて帰ってくる。あぁなんて甘酸っぱいんだろう。

 酒が進む。デロンデロンに酔っ払った後の記憶はほぼ無い。お酒の飲めないおばさんが運転する帰りの車の中で爆睡していたのは覚えている。
 お気に入りのタオルをその車に置き忘れたのだ。
 おそらく自分は帰りの支度にも参加しておらず、相当意識の低いやつだと思われただろう。
 

断片化した記憶、無断で貼られる記録。

 後日mixiにてそのコミュニティを覗くと、いつ撮ったのか覚えていない集合写真が貼られていた。
 車に置き忘れたお気に入りのタオルを頭に巻いて楽しそうにダブルピースしている自分のキラキラした一瞬が切り取られていた。
 今で言うインスタ映えリア充の集いの画像はこんな簡単に盛れるのだと。
 ダサい走り屋のおっさんと何か闇を抱えているおばさん、恋する男の子とその気の無い女の子。
 ただ酒に飲まれていたぐでんぐでんの自分。
 写真を撮れば、ハイ!キラキラー!

 何の許可も得ずに貼るミキのお兄ちゃん似のおっさんもそこそこ意識低い気もするがなんだかんだ特殊な夏の思い出になっています。

 おわり。

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コメント

  1. 情景が鮮明にイメージできて草 mixi懐すぎ

  2. @うつ病無職おじさん mixiにGABUNOMYのコミュニティが出来たらしいで
    なりふりの構わなさがズレとるでがぶおじ

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